アクツナカノ税理士法人 大阪事務所
税制改正

 平成30年度改正の事業承継税制

 現行の事業承継税制は、平成21年度税制改正で創設された後、平成25年、平成27年及び平成29年度税制改正において、適用要件が緩和されてきました。しかし、認定及び適用件数は低調であったため、平成30年度税制改正により「非上場株式等に係る贈与税・相続税の納税猶予の特例制度」の事業承継税制の適用要件が、下記の通り抜本的に緩和されることになります。

  (1)概要

 事業承継税制について、各種要件が大幅に緩和され、具体的には、10年間の特例として、@納税猶予対象の株式の制限(総株式数の2/3)の撤廃、A納税猶予割合の引上げ(80%から100%)、B雇用確保要件の弾力化を行うとともに、C複数(最大3名)の後継者に対する贈与・相続に対象を拡大し、D経営環境の変化に対応した減免制度(株価の下落による差額の減免)を創設する等の措置が講じられます。


  (2)改正後の制度と従来からの制度との違い


改正後の制度 従来からの制度
事前の
計画策定等
平成30年4月1日から平成35年3月31日までに特例承継計画を都道府県知事に提出し、その確認を受ける。(相続後に提出も可能) 不要
適用期限 平成30年1月1日から平成39年12月31日までの贈与・相続等 なし
対象株数 議決権株式総数の全株式 議決権株式総数の3分の2に達するまでの部分
納税猶予割合 100% 贈与:100% 相続:80%
承継パターン 複数の株主から最大3人の代表者である後継者 1人の先代経営者から1人の後継者
雇用確保要件 5年間で平均8割以上の雇用要件を未達成の場合でも、猶予を継続可能に(経営悪化等が理由の場合認定支援機関の指導助言が必要) 税制の適用後、5年間で平均8割以上の雇用を維持できなければ猶予打切りになり、人手不足の中で、雇用要件は中小企業にとって大きな負担になる
税制適用後の
リスクの軽減
売却額や廃業時の評価額を基に 納税額を計算し、承継時の株価を 基に計算された納税額との差額を減免し、経営環境の変化による将来の不安を軽減 後継者が自主廃業や売却を行う際、経営環境の変化により株価が下落した場合でも、承継時の株価を基に贈与・相続税が課税されるため、 過大な税負担が発生
相続時精算
課税の適用
60歳以上の者から20歳以上の者への贈与(贈与者の子や孫でない場合でも適用可能) 60歳以上の者から20歳以上の子又は孫への贈与



作成日 平成30年5月3日


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